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各国商標制度事情 2017年第5号

各国代理人から送付されましたサーキュラーから注目すべき事項を挙げてご説明します。

 

【インドネシア】商標登録手続改定の件

 

インドネシアは、2016年11月25日に施行された改正商標法「Law No. 20 of 2016」の実施プロセスの一環として、「法務人権大臣規則第67号」(規則67として知られています)を改定し、2017年2月1日より発効しました。この規則は改正商標法と共に、同国商標法制度のいくつかの重要な変更点を規定しています。

 

規則67は商標の定義を拡大し、商標登録と更新の方式要件を簡素化し、商標登録されるまでの期間を短縮します。それだけでなく、周知の商標であるとの認定を得る手続に対する明確な基準を提供し、既存の周知商標についての商標出願が拒絶されるリスクを低減します。またこの規則は、出願中の譲渡も認めています。

 

以下に規則67改定のポイントをいくつか提示します。

 

非伝統的商標の導入

 

改正商標法および規則67は、(i)立体商標、(ii)音声商標、(iii)ホログラム商標を含む形で商標の定義を拡張しました。

 

立体商標については、出願人は、その立体的な特性をあらわした形態で、前面、側面、上部及び下部の商標図面を提出し、視覚的説明の記載及び保護請求する商標の説明の記載を提出しなければなりません。

 

商標が音声商標である場合、その商標は書面への記載と、録音の形で提出します。書面上で表現できない音声商標については、ソノグラム形式で提出しなければなりません。

 

ホログラムの商標については、商標の視覚的表現をいくつかの図を添付することで記載します。


要件の絞込みによる商標出願プロセスの簡素化

 

これまでは、委任状や商標の所有権証明などを、出願後に提出することはできませんでした。結果として、出願日は、そうした書類が出願時点で提出されていた場合にのみ、認められる事となっていました。これは先願権を得るにあたり、出願人にとって不利益となる制度でした。

 

しかし規則67改定に伴い、出願人が(i)願書を提出し、(ii)出願に係るマークを記載し、(iii)印紙料を支払う限り、出願日が認定されることになりました。

上記に伴い、申請者は、願書の提出日から30日以内に委任状等を提出する必要があります。このような遅延提出期間は、優先権証明書についても設定されており、優先権主張を伴う商標登録出願後3ヵ月以内に提出することができます。

 

出願手続と異議申立期間の変更

 

改正商標法では、すべての商標出願がまず公表されます。この期間中、第三者は、商標局のデータベースに公開している当該商標出願に異議を申し立てることができます。公表期間の終了後、申請は実体的な審査段階に入ります。

 

上記の新しい手続形態によって、審査が迅速化されます。 特に実体審査は、当該商標登録出願に対して提起される登録異議申立を考慮の上で審査できるように制度設計されています。したがって、登録異議申立が提起された場合にも、再度の審査を行う必要はなくなりました。

現在の商標法では、出願審査の期間は約14か月ですが、改正商標法では約9ヶ月に短縮されます。

 

審査係属中の商標出願の譲渡

 

規則67は、審査係属中の商標出願についても、譲渡の登録申請ができることを規定しています。この譲渡の提出日から6月以内に譲渡が記録されます。

 

規則67は、また、商標が互いに全体として類似し、また互いに類似する指定商品・役務に対して使用する、複数の商標権を所有する登録商標権者による登録商標の譲渡は、それらの互いに類似する登録商標が全て同一の譲受人に譲渡される場合にのみ行うことができることとしています。

 

(資料提供:PATON Co., Ltd.